空腹感の正体って何?
ダイエット中なのですが、食事制限をしているため、すぐにお腹が減ってしまいます。
お腹が空いた、っていう感覚をどうにかできれば、ダイエットも辛くないのになあ。空腹を気づきにくくする方法なんてないですよね(>_<)
(とーりさん/H.N からの質問)
空腹を感じたとき「お腹が空いた」という言葉を使いますが、本当に胃の中が空になってしまったわけではありません。脳が糖質が足りなくなった時に、糖質を提供してほしいと信号を出している状態を「空腹」という名前で呼んでいます。
なぜ糖質不足を感じられるかというと、血糖値が下降するからです。
血糖値は血液内にある「グルコース」、「ブドウ糖」の濃度でもあります。
血糖値は普段ほぼ、100mg/dlを保持するメカニズムが、健康体では機能していますが、食事を摂った後はその血糖値の値が若干上がり、逆にスポーツをした後や空腹感を感じているときには、60〜70mg/dl近くまで下降するようです。
脳のたった一つのエネルギーが糖質になりますから、血糖値が下降してしまうと、「お腹が減ってしまったよ」という信号を出してくれます。この信号が、空腹感の原因だったのですね。
ですから、お腹を満足させなかったとしても、糖質が消化され、体内に吸収されれば、この信号はストップされます。
ところで食事をしないでいれば血糖値は徐々に下がりゼロになってしまうのかというと、そういうことではないようです。食べたり飲んだりする糖質補給は12時間以上されなくなると、脳へブドウ糖を送る働きは止まってしまいます。
その代わりに体の細胞が、体の中にある脂肪やタンパク質から糖分を作成し、それを脳へと与えるようになるのです。このメカニズムが働いている時に生まれるものが「ケトン体」という物質です。
長時間食事を断っていると、次はこの「ケトン体」が脳のメインエネルギーへと変わって行きます。お腹が減っているはずなのに、あまりに食事を摂らなすぎてその感覚がわからないという時は、ケトン体が生まれているという証です。
このメカニズムを覚えておき、空腹と上手に付き合うことができれば、ダイエットの成功も見えてきそうです。